オブザーバー志願者のみなさん! そして何となく、このページにたどり着いちゃったみなさんも・・・
はじめまして!私はラディー・オービターです!!
宇宙探査業界最大手、73エージェンシーの中の月探査部門、プロジェクト・ルナに所属している月面っ・・じゃなくて月探査機です。
あーっ、また噛んじゃいました。正確にいうと、
Lunar(月)
Atmosphere(大気)
and
Dust(塵)
Environment(環境)
Explorer(探査機)
私のお仕事は月のお天気お姉さん。月の大気と塵の観測をしちゃいます。
(カエルさんを打ち上げることじゃないですからねっ)
ついでに史上初の月・地球間のレーザー通信もやっちゃいます。
あっ、月の大気観測って聞いて、引かないでくださいよ〜。私はトンデモさんじゃありませんからねっ。
月にはものすごーーーく薄いけども大気があります。
そしてその大気に「塵」が浮かんでいるのがわかっています。
サーベイヤー7号さんやアポロ17号の宇宙飛行士さんが、月(月平線?)から太陽が昇る直前に月縁がぼんやり光るのを観測しているからです。
で、なんで月に塵が浮いているのかって?
考えられる原因その1 太陽風や静電気によって月面の塵が舞い上がる。
そして原因その2 月面に衝突した隕石や流星塵が跳ね飛ばした粒子が月を周回している。
月は重力が弱いので、隕石や流星塵の衝突によって飛散した粒子のうち、秒速2Kmぐらいに加速したものは落下せずいつまでも月を周回することになります。
小さい粒子とはいえ秒速2Kmでビュンビュン飛び回ってるとしたら、ちょっとしたケスラーシンドロームですよね。将来の月面開発計画に影響を及ぼす、かもしれません。
心配しすぎても始まらないかもしれない。でも心配事をきちんと確認しておくことも必要です。
そして私のデビューが決まりました。でも探査内容が地味だったせいか、デビューまでの道のりが長かったこと長かったこと・・・
2011年に双子の姉妹と同時デビューするはずだったんですが、「オトナノジジョー」により遅れに遅れ、2013年9月6日(日本時間で7日)、やっとデビューすることができました。
(双子の姉妹は、とっくに引退しちゃってましたが・・・)
私は2013年の11月上旬から100日間、月の上空20〜50Kmの軌道で最新鋭のダストカウンターを使って上空の塵をカウントします。
でもその数値に急な変動があったとしても、その時、月に何が起こっていたのか、起きていなかったのか、私は知ることはできません。
私はかぐやちゃんみたいなカメラを持っていません。もし持ってたとしても高度が低くて月全体を見回すことができません。
そこでオブザーバーさんにお願いです。100日の間、地上から微小天体の月面衝突閃光の観測をして、月面に何があったか、無かったか、教えていただけませんか?
少し大きめの望遠鏡に高感度ビデオカメラを取り付けて月の欠けてる部分を撮ると、8〜9等級より明るい衝突閃光を捉えることができます。
73も、この方法で月面衝突閃光の観測を続けているんですが、さすがに昼間は観測できません。
アメリカが昼のとき、日本は夜。日本のオブザーバーさんの観測がぜひ必要なんです。
望遠鏡や高感度カメラなんて持ってないし、天体観測なんてしたこともないし、と思ったそこのあなた! 記録した映像のチェックだけでもかまいません。
日本のアニメファンの皆さんはビデオのコマ送りが得意だそうですね! 数分間の観測動画をコマ送りして衝突閃光らしい輝点のあるコマを探していただければ十分です!
私だけでもミッションは完了できるかもしれません。
でも、私のダストカウント観測と、地球の皆さんの微小天体の月面衝突閃光観測の結果を突き合わせることによって、何か見えてくるものがあると思うんです。
地味でダメダメな探査機の私ですが、みなさんの応援観測によって、私の探査結果をより価値のあるものにしてください!
探査の結果、「大したことなかったね」で済むのか、「これは大変なことになるかも」になるのか。まだ誰にもわかりません。
誰も知らない世界。それを調べる探査が始まります。
オブザーバーさん、応援観測よろしくお願いします!!
いっしょに月の未来を目指してがんばりましょう!